PetLabel総合評価スコアとは
PetLabelの「総合評価ランキング」は、登録製品を4カテゴリ・11項目、合計20点満点で採点したスコアです。特定の1指標(タンパク質だけ、価格だけ)で並べる従来のランキングと違い、複数の観点をまとめて比較できます。採点は保証成分値・原材料表示など公開情報から機械的に計算しているため、絶対的な「良し悪し」の断定ではなく比較の目安としてご利用ください。データが未登録の項目は0点として扱われます。
| カテゴリ | 項目 | 配点 | 判定基準 |
|---|---|---|---|
| 添加物 | 着色料なし | 2点 | 着色料を含まない |
| 添加物 | 無機リン酸塩なし | 2点 | 吸収の速い無機リン酸塩を含まない |
| 添加物 | 保存料・酸化防止剤なし | 2点 | 合成保存料・酸化防止剤を含まない |
| 添加物 | 要注意成分なし | 2点 | 要注意フラグ付き成分を含まない |
| 栄養バランス | 糖質(NFE) | 2点 | 35%未満=2点/45%未満=1点 |
| 栄養バランス | Ca:P比 | 1点 | 犬1:1〜2:1・猫1:1〜1.4:1の範囲内=1点/やや範囲外=0.5点 |
| 栄養バランス | ω6:ω3比 | 1点 | 6:1以下=1点/10:1以下=0.5点 |
| 栄養バランス | タンパク質含有量 | 2点 | 犬30%以上・猫40%以上=2点/犬25%以上・猫32%以上=1点 |
| 原材料・機能性 | 内臓原材料の明記 | 1点 | レバー・ハート等が原材料に含まれる |
| 原材料・機能性 | サイリウム配合 | 1点 | サイリウムが原材料に含まれる |
| 価格 | kg単価 | 4点 | 2,000円未満=4点/3,500円未満=2点/5,000円未満=1点 |
添加物に関する評価
着色料なし(2点)
着色料は犬猫の食いつきや栄養には影響しません。色は人間がフードを見た時の印象を良くするための添加であり、動物自身にとっての機能的なメリットはないというのが一般的な考え方です。犬は人間ほど色を識別できず、猫はそもそも色覚がかなり限定的とされています。デメリット: 多くの着色料はAAFCOやペットフード安全法の基準内で使用が認められており、使用されているからといって健康被害が証明されているわけではありません。「不要なリスクを避ける」という予防的な観点での減点です。
無機リン酸塩なし(2点)
ポリリン酸ナトリウムなど吸収の速い無機リン酸塩は、穀物や肉に自然に含まれる有機態リンより体内への吸収率が高いことが複数の研究で示されています。猫の慢性腎臓病(CKD)と食事由来の高吸収性リンの関係を調べる研究(Dobeneckerらの報告など)が進んでおり、健康な個体でも長期的な過剰摂取への懸念が指摘されています。デメリット: 因果関係が完全に確立されているわけではなく、現時点では予防的に避ける段階の評価です。カルシウム補給目的のリン酸カルシウム塩(リン酸ニカルシウムなど)は吸収特性が異なるため対象から除外しています。
保存料・酸化防止剤なし(2点)
BHA・BHTなどの合成酸化防止剤は、高用量での発がん性が動物実験で報告されたことがあり、米国の国家毒性プログラム(NTP)などで継続的に検証対象となってきました。デメリット: AAFCO・FDAが定める使用量の範囲内では安全とされており、多くの規制当局は現在も使用を許可しています。天然由来の酸化防止剤(ミックストコフェロール・ローズマリー抽出物など)に切り替えているメーカーも増えていますが、天然由来は保存期間が短くなりやすいというデメリットもあります。
要注意成分なし(2点)
PetLabelの成分マスタには、規制動向や使用制限の実例をもとに個別に「要注意」フラグを付与した成分があります(一部の合成着色料・亜硝酸塩など)。デメリット: 特定の公的機関がまとめて認定した基準ではなく、PetLabel独自の判断基準です。着色料・保存料の項目とカテゴリが一部重複するため、同じ成分が複数の項目で重ねて減点される場合があります。
栄養バランスに関する評価
糖質・NFE(2点)
AAFCO・FEDIAFともにタンパク質・脂質には最低必要量を定めている一方、炭水化物には明確な必須量が定められていません。犬猫は炭水化物を経由せずタンパク質・脂質からエネルギーを得られるためです。この「必須量がない」という事実が、低糖質を評価する主な根拠です。デメリット: 適量の炭水化物自体が悪者というわけではなく、消化に使いやすい実用的なエネルギー源として広く使われています。
Ca:P比(1点)
カルシウムとリンの比率は骨格形成に直結し、AAFCO・FEDIAFが推奨比率(成犬でおおむね1:1〜2:1)を公表しています。特に大型犬の成長期は比率の乱れが骨関節疾患のリスクを高めることが広く知られています。理想範囲内であれば1点、やや外れる場合でも0.5点の部分点を与え、大きく外れる場合のみ0点としています。デメリット: メーカーがミネラル数値を開示していない製品は判定できず0点になるため、実際の配合が適正でも評価に反映されないことがあります。
ω6:ω3比(1点)
オメガ6とオメガ3脂肪酸の比率は皮膚・被毛の健康や炎症反応に関わるとされ、獣医皮膚科領域の研究でEPA/DHA配合による改善効果が報告されています。理想比率は情報源によって幅がありますが、本スコアでは6:1以下を1点、10:1以下を0.5点の目安にしています。デメリット: Ca:P比と同様、数値未開示の製品は0点になります。
タンパク質含有量(2点)
猫は絶対肉食動物でありタンパク質要求量が犬より高いため、猫については高タンパク質を積極的に評価する根拠があります。デメリット: 犬は雑食動物で、必要量を超えたタンパク質は体内で分解されて尿素として排出されるだけなので「多ければ多いほど良い」とは言えません。また保証成分値の「粗タンパク質%」は量の指標であり、原材料の質(アミノ酸組成・消化率)までは反映しません。エンドウ豆や羽毛ミールで数値だけ高めた製品と、良質な肉由来で同じ数値の製品を区別できない点も限界です。なお粗タンパク質が高い設計は構造上NFEも低くなりやすいため、この2項目は同じ傾向を部分的に重複して評価している可能性があります。
原材料・機能性に関する評価
内臓原材料の明記(1点)
レバー・ハート・キドニーなどの内臓は、ビタミン・ミネラルが豊富な栄養密度の高い部位です。野生下の肉食動物が獲物の内臓を優先的に摂取することも根拠として挙げられます。デメリット: すべての犬猫に内臓が必須というわけではなく、加点はあくまで原材料としての充実度を示す一つの目安です。
サイリウム配合(1点)
オオバコ由来の水溶性食物繊維で、便通改善効果から消化器・腎臓ケア向けの療法食(ロイヤルカナン消化器サポートなど)に広く採用されています。デメリット: 臨床的な使用実績は豊富ですが、健康な個体に必須の成分ではなく、消化器が敏感でない犬猫にとってはあってもなくても大きな差がない場合があります。
価格に関する評価
kg単価(4点)
2,000円未満/3,500円未満/5,000円未満/5,000円以上の4段階で評価しています。デメリット: 栄養学的なエビデンスに基づく項目ではなく、純粋に家計への負担という消費者目線の指標です。価格が安い=粗悪、高い=高品質という単純な相関はなく、ブランド力や販売チャネルのコストが価格に反映されているケースも多いため、他の項目と合わせて総合的に判断する材料としてご利用ください。
スコアの限界・注意点
ミネラル・脂肪酸の数値(Ca:P比・ω6:ω3比)を開示していない製品は該当項目が0点になりますが、これは製品の質の問題ではなく単に数値が未開示・未登録であることが原因です。価格データは楽天・Yahoo!ショッピングの検索結果から取得しているため、セール状況によって変動することがあります。着色料・保存料・要注意成分の判定はPetLabelが成分マスタに付与した分類に基づくもので、外部の公的な認証制度ではありません。
まとめ
PetLabelの総合評価スコアは、栄養学的なエビデンスが比較的確立された項目(Ca:P比・ω6:ω3比など)と、予防的な観点や消費者目線を反映した項目(着色料・価格など)を組み合わせた指標です。20点満点という数字はあくまで相対比較のためのものであり、スコアが低い製品が必ずしも「悪いフード」というわけではありません。特にミネラル・脂肪酸データが未登録の製品は本来の評価より低く出ている可能性がある点を念頭に置き、ランキングは候補を絞り込むための出発点として活用し、最終的な判断は原材料表示・保証成分値・かかりつけ獣医師の意見と合わせて行うことをおすすめします。