猫の食物アレルギーの特徴
猫の食物アレルギーは、慢性的な皮膚のかゆみ・粟粒性皮膚炎(小さなブツブツができる皮膚炎)・過剰なグルーミングによる脱毛・慢性的な嘔吐や下痢として現れることが多い病気です。原因となりやすい原材料には牛肉・魚・乳製品・チキンなどが報告されており、特に猫は魚をベースにしたフードを好んで長く与えられることが多いため、魚アレルギーの報告例も少なくありません。食物アレルギーと、ノミアレルギーやアトピー性皮膚炎など他の皮膚病は症状が似ているため、鑑別には獣医師による診断が必要です。
注意すべき成分・栄養素
これまで長期間与えてきた主要なたんぱく質源(牛肉・魚・チキンなど)は、免疫系に感作されやすくアレルゲンになりやすい傾向があります。フレーバー添加や副原料に含まれる微量の成分もアレルゲンになり得るため、原材料表示は主原料以外も細かく確認する必要があります。
積極的に摂りたい成分
除去食試験では、これまで与えたことのない新奇たんぱく質(カンガルー・鹿肉・ウサギなど)または加水分解たんぱく質を使用した単一原材料フードを用います。オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)は皮膚の炎症を和らげる働きが期待され、アレルギー性皮膚炎のケアに役立つ成分です。
除去食試験の進め方
獣医師の指導のもと、新奇たんぱく質または加水分解たんぱく質のフードのみに8〜12週間切り替え、この間はおやつ・サプリメント・歯磨きガムもすべて除去食の原則に沿ったものへ統一します。症状が改善すれば食物アレルギーが疑われ、元のフードを再投与して症状が再現されれば診断が確定します。アレルゲンが特定された後は、その成分を含まないフードを継続的に選ぶ必要があります。
完全室内飼育でも試験の徹底が必要
猫は完全室内飼育であっても、同居する猫のフードをつまみ食いしたり、飼い主が調理中に落とした食材を拾い食いしたりすることで、除去食試験の精度が下がることがあります。多頭飼育の場合は試験期間中、給餌スペースを分けて他の猫のフードに触れられないようにする工夫が必要です。試験期間中に少しでも例外的な食べ物を与えてしまうと、症状の改善・悪化の判断が難しくなり、試験をやり直す必要が出てくることもあります。
まとめ
猫の食物アレルギーは皮膚症状として現れることが多く、除去食試験による正確な診断が根本的な解決の第一歩です。試験期間中は家族全員でルールを共有し、自己判断で通常のフードや人間の食べ物を与えないことを徹底しましょう。